(メルマガ)節税保険のゆくえ

  • レポート
  • 2019.04.15

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~成功の研究~
知って得する起業とビジネスのヒント

─────────────── 第235号

多様なビジネスの現場に深くかかわる公認
会計士・税理士の立場で、見たこと・得た
知識・感じたことを、特に起業を志す人や
スモールビジネスの経営者の成功につなが
るよう、楽しく・分かりやすくお届けしま
す。

なお、筆者執筆中の(税)ASCのHPの
ASCレポート

ASCレポート


との関係は次の通りです。
1)月末:ASCレポートの一部要約版
2)月中:メルマガのオリジナル
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目次
■今回のテーマ:節税保険のゆくえ
■まとめ
■編集後記
___________________

決算1、2か月前になって利益が●百万、
●千万。

特に起業して調子が出てきた頃のお客様に
多いのですが、
「これは節税しないと・・・」と色々とご
検討になります。

税金を払い慣れていないので、「このまま
では大変」となりやすいからなのでしょう。

ただ、2,3年、大きな利益が出続けると、
・節税といっても限度があるんだな。
・ミラクルってないんだな。
・結局、税引後の利益が会社に残るんだな。
(残すには税金を払わないとダメなんだ
な)
ということがわかるので、節税策を深追い
しなくなるのですが。。。

 

そんな節税策の1つに経営者保険がありま
す。

これに対して大きな改訂が進んでいます。

 

経営者保険の典型例は、
(1)会社が社長に保険をかける
(2)保険料は期末に●百万
(時には●千万)を一括払
(3)数年後に解約して100%近く返ってく
る。

この●百万、●千万が払った期の費用にな
り、税金を減らすことができます。

返ってくるときは利益ですから、その時ま
た考えないといけないのですが、
そもそも、なぜ数年後に解約すると100%近
く戻るのか。

雑に説明すると、
「人は若いうちは死ににくいから。」

30歳で入るなら保険料は5千円
70歳で入るなら保険料は9万円
という死亡保険があったとします。

この保険を長期で契約すると、こんな風に
なります。
・30歳で契約
・保険期間50年
・1回あたりの保険料はずっと5万円

この場合、若いうちは本来5千円で良いと
ころを5万円払うわけですから、差額の4
万5千円は契約後半に充てるべく、前払い
のような性質になっています。

そのため早い段階で解約すれば、払ったけ
れども使われていない大部分が戻ってくる、
ということになります。

ただ、今回は生保業界がやりすぎてしまい
ました。

最初の数年間の補償を特に抑え、上記でい
う5千円に当たる金額を低くした商品を出
したのです。

そして、大ヒットを飛ばしてしまいました。

具体的には日本生命の「プラチナフェニッ
クス」

業界最大手が出したものですから、他社も
追随しました。

金融庁はもともと
「当初から短期の中途解約を前提とした契
約は、保険本来の趣旨を逸脱するものと考
えられるが、これらを推奨するような募集
活動は行っていないかどうか。」を「保険
会社向けの総合的な監督指針」に含めて監
督しています。

今回その
「中途解約前提」
「保険本来の趣旨を逸脱」
に触れるおそれありとして実態調査に乗り
出したことは昨年後半から新聞紙面をにぎ
わしていました。

そしてとうとう、税務上の取扱いが変わろ
うとしています。

払った保険料の85%以上が返ってくるよ
うな保険は、
支払保険料×ピーク時解約返戻率×90%
を資産計上。

資産計上した残りが費用ですから、
仮に100%返ってくるものなら10%だ
けが費用となります。

 

現在通達改正案が公開されていますが、早
ければ6月から適用されそうです。

なお、
幸い過去の契約には及びません。

また、
あえて少し低めの返戻率を狙った商品開発
なども進められることでしょう。

それに、
死亡保険金の受取人=社員の遺族
生存保険金の受取人=会社
といった養老保険は、1/2が費用の取扱
のままで維持されています。

今後は、保険を使ったオーナー企業におけ
る節税の景色が大きく変わることは間違い
なさそうです。

 

■まとめ
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オーナー企業の節税ツール、経営者保険が
大きく変わりそうです。

■編集後記
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近所でそろそろ区議会議員選挙の投票が始
まるので、各所に候補者ポスターが並んだ
看板が立っています。

それを見た息子が、
お父さん、あの●●さんに投票してやって
くれ、と言いました。

は?
なんで?

聞いてみると、朝、小学校に遅れそうにな
って走っている自分を何度か応援してくれ
たから、とのこと。

明らかに有権者じゃないのに声をかけてい
くとはすごいなあの人。

投票に至るかは分かりませんが、やるなぁ、
とは思いました。

なんでもやってみるものですね。

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