第209回 中国マネーに触れた話

  • レポート
  • 2022.11.30


ゼロコロナにより弱っている。
報道により、なんとなく中国経済が減速し
ている感じがあると思います。

しかし、中国マネーの威力はどうやらまっ
たく衰えていない様子。

実は先週土曜日、手持ちのマンションの一
室の売買契約をしました。
仲介をしてくれたのはお客様。
買ってくれたのは中国の方。

大丈夫だとは思うけど、相手方の仲介は中
国系の不動産屋だし、少し日本の感覚と違
うことを言うことがあるので、、、とお客
様である社長が契約に立ち会ってくれるこ
とになりました。

今月も1件そことやってるから大丈夫だと
思いますけど、と。

契約時間の少し前に、御徒町にある、その
中国系不動産屋前に集合。

そもそも御徒町の街並み自体、少し緊張感
がありますね。
宝石屋などが多いのですが、適度に無国籍
感、路地裏感が漂っていて、油断ならない
雰囲気です。

店の前で社長が待ってくれていたので、一
緒にお店に入ります。
出てきた方に案内をしてもらい、契約を行
う上の階に、ものすごくゆっくり動くエレ
ベータで移動。

着いたところで、日本人の名前と中国人の
名前を持つ、明らかに中国訛りの女性が迎
えてくれました。

室内なのに、なぜか白いロングコートを羽
織ったままなのは、彼女個人の流儀なのか
中国風のスタイルなのかわかりませんでし
た。

一方、テーブルの向かい側にはTシャツ姿
の男性。
なぜか少し汗ばんでいます。

本国にいる、今回の私の契約相手の代理人
とのこと。
その人も中国人です。
(ただし神奈川県在住)

中国語の委任状を提示されますが、さっぱ
りわかりません。
社長曰く、まぁ大丈夫ですとのこと。

やりとりする書類も社長が一応チェックし
てくれますので、私は言われたとおりには
んこを押したり署名したり。

後で、「あそこで騙されても私は分からな
かったと思いますよ」と言ったら、
不動産取引で騙されるのはたいがい買い手
の方だから大丈夫ですよ、と言われました。

地面師による詐欺なんか見ても分かるとお
り、売り手を装って、買い手を騙すんです
よ。
逆に売り手がオカネをちゃんと受け取れな
かったら登記を戻してもらえば回復できる
から大丈夫です。
とのことでした。

そこではまた、手付で渡された札束を手に、
「あぁ現金かぁ。」と心の中でつぶやき、
久しぶりにサツカンしました。

サツカン=札勘は、銀行出身の人は各行の
流儀で上手にやるのでしょうが、私は現金
確認のために過去に少しやったことがある
程度なのでそもそもうまくありません。

そんな風に私が勝手に少し緊張している中、
代理人氏と少し世間話のような感じになり
ました。

社長
「中国の方はお金持ちですね。たまたま今
月は3件とも売った相手は中国人でしたよ

代理人氏、
「まぁ円安ですからね。
日本は安いです。
日本の高いマンションもせいぜい2、3億。
中国は20億、30億とかも結構あります。

中国では土地が買えないから、土地が買え
る日本は良いと言っている人もいます。

まぁ円安ですから。
結構簡単に買う金持ちがいます。」
とのことでした。

円安円安とは言っていましたが、本国の金
持ち達は、そんなのは誤差のようなレベル
のカネを持っていて、どっちでも良い感じ
でした。

そんな金持ち達が、日本にいる代理人を通
じて、物件も見ないで買い漁っている様子。

日本、大丈夫か。
自分で売っときながら心配になりました。

マンションなどは、所有者間で決議しなけ
ればならないことが多いのに、それが中国
にいる。
それも1人や2人でない、となったとき、
特に悪意がなかったとしても苦労しそうで
す。
所有者に連絡が付かない。
ついたと思ったら○○党の息がかかった組
織の人だった、とか。

とはいえ、へたに規制したら不動産価格が
暴落しかねませんし、安全保障や経済問題、
いずれの面から見ても難しい問題だと思い
ます。

今回は、意図せざるところで、いまだ衰え
ない中国マネーに直接触れた、という話で
した。

中国の金持ち、恐るべし。

■まとめ
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中国の金持ち、恐るべし。

■編集後記
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サッカーW杯。
思いのほか楽しませてもらっています。

私を含む日本人の多くが、日本代表チーム
の強化に何の貢献もしていないのに、テレ
ビやネットでは好き勝手なことを言い合っ
ていますね。

自分は世界的なプレイも、そうした選手の
采配も一切できないのに、いやできないか
ら、なにしろ無責任。
選手も監督も、持ち上げられたり落とされ
たり、本当に大変だと思います。