第241回 オランダ人VS日本人
- レポート
- 2025.07.31
『NO RULES(ノー・ルールズ) 世界一「自由
」な会社、NETFLIX』を読みました。
NETFLIXがいかに成功したか・し続けている
かが書かれています。
その根底にあるのは社員間のフィードバッ
クのしくみ。
誰もが部下・上司問わず、直した方が良い
と思うことはすぐに直接指摘することを奨
励しています。
とにかく思いついたら言ってあげろ、それ
を受けたら感謝しろ、というのが社是のよ
うで、4Aルールと呼ばれる下記のもとに
運用されています。
・相手を助けようという気持ちで
AIM TO ASSIST
・行動変化を促す
ACTIONABLE
・感謝する
APPRECIATE
・取捨選択
ACCEPT OR DISCARD
この結果、NETFLIX社内ではたとえば、大勢
を前に発表していても、その最中に聴衆か
ら「あなたは今すぐこうした方が良い」と
言われることもあるそうで、同じアメリカ
人でも、伝統的な企業から転職してきて慣
れていない人はギョッとすることもあるそ
うです。
それを読んでどう思ったか。
とても日本では、少なくともうちでは無理
だ。
まったく参考にならない。
でした。
しかし本の後半は、その疑問に応えていま
した。
NETFLIXは今や全世界に展開しています。
この社内共通のルールを浸透させるにして
も、お国柄を考慮する必要を認識したそう
です。
その経験をもとに、ある直線上に各国をプ
ロットすると、一番左にオランダ、一番右
に日本だったとのこと。
主要国を左から並べて
オランダ>アメリカ>ブラジル>シンガポ
ール>日本
(ちなみにNETFLIXをこの中に入れると、オ
ランダとアメリカの中間)
これは、ネガティブ・フィードバックを伝
えるに際して、左の国ほど直接的、右に行
くほど間接的というグラフでした。
つまり、日本はNETFLIXの世界中の全拠点の
中で一番、ネガティブなフィードバックを
間接的に伝える国なのだとか。
「もっとも間接的なのが日本の文化だ。
日本人は否定的フィードバックをするとき、
大量の緩和語を使う傾向がある。
ただそれは日本流の、批判の衝撃を和らげ
る手段のほんのひとつに過ぎない。
フィードバックをそれとなくほのめかす、
あるいはほとんど言葉にしないことも多い。
2015年に日本で事業を開始すると、ネ
ットフリックスの経営陣が期待するような
明確なフィードバックを頻繁にやりとりす
ること、とりわけ部下が上司にフィードバ
ックすることは、新たに日本で採用された
社員にとって抵抗なく自然にできるもので
はないことがすぐに明らかになった。」
「チームの誰かがミスをした、あるいは締
め切りに間に合わなかったという時、日本
人の社員たちはこうした日本流の言い回し
を駆使して、英語で話しながらも敢えて責
任者の名前を口にしないようにした 。」
外資系企業の文化に慣れているであろう人
達ですらそうだとなると、一般の日本人は
推して知るべしです。
ただ、NETFLIXはそれでも、自ら大事にする
フィードバックの文化を浸透させたかった
わけで、その対処法を見つけたようです。
「この経験から、日本だけでなく、直接的
なネガティブ・フィードバックがやりにく
く、一般的でない文化圏では、社員にその
場で同僚や上司へのフィードバックを求め
てもたいていうまくいかないことを学んだ。
しかし正式な場を設け、フィードバックを
議題に含め、準備のための指示や明確な手
順を示せば 有益なフィードバックをうまく
引き出すことができる。」
要は、いつまでにこのシートに記入して、
〇日にそれを用いてフィードバックのため
ミーティングを実施してください。
とやれば、うまくいくとのことです。
たしかに「思いついたときに随時、相手の
欠点を直接指摘するように。相手が上司で
あったとしても。」などと言われるよりも、
うまくできそうです。
それでも言葉遣いに気をつけながら慎重に
問題点をピックアップし、気を遣いながら
指摘する我々の仲間(日本人)の姿が目に
浮かびますが、言われたら真面目にやって
しまうのも日本人ですから、がんばってや
るのでしょう。
いずれにせよ、国民性というものは無視で
きないものであることがわかりました。
ですから、特に人事や給与のしくみなど、
他国の理論や成功事例をそのまま導入して
はいけないのだと思います。
ちなみにオランダ人。
ものすごくドライな国民性だそうです。
オランダ人社員は、アメリカ人はすぐに傷
つく、と言っているとか。
実際のエピソードも紹介されていたので嘘
ではないのでしょうが、江戸時代に唯一日
本と取引していた国の人達。
直線の両端同士、なんとか折り合いをつけ
てやっていたのでしょうか。
■まとめ
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国民性というものは無視できない
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