(メルマガ)身近なM&A
- レポート
- 2026.03.15
手元に「第7回税理士実態調査」(日本税
理士会連合会、令和6年4月)というものが
あります。
税理士なら誰でも入手できるものですが、
「内部資料として作成されたものであり、無
断で複写、複製(コピー)、転載、転用及び
配布することを固く禁じます」とのことなの
で、代わりに第6回調査をもとに作成された
公開資料で示します。
データで見る税理士のリアル
左上の年齢層のグラフをご覧ください。
この時点で税理士の53.5%は60~80代。
この傾向は10年後の「第7回税理士実態調査」
でも変わらず、特に開業税理士で顕著にな
っているようでした。
「開業税理士」とは、個人事業で経営して
いる会計事務所です。(これに対し、組織
で経営している「税理士法人」があります。)
要は、個人経営の税理士さんが特に高齢化
しているようです。
このような中、私のところにも2か月に1
件程度のペースでしょうか「会計事務所を
買いませんか?」という打診が入ります。
最近は食わず嫌いも良くないかな、とお話
は聞くようにしていますが、先日は、関東
圏の地方都市で80代の税理士先生+60
代のスタッフさん数人の事務所でした。
特に地方にはありがちなスタイルなのでし
ょう。
真剣に考えてみたのですが、実際に検討す
るとやはり難しいことがわかりました。
先生のご経験・人脈から得ることもあるの
では?とも考えたのですが、
ご家族によると少し認知症が入ってきて弱
っているとのこと。
一緒に客先にあいさつ回りしながら、あれ
これご教授いただくことも簡単ではなさそ
うでした。
所内のシステムもうちとはまったく違う構
成で、使用契約満了も近いようです。
かといって、こちらのシステムを60代の
スタッフさん達に強要するのも忍びない。
うちの規定で定年を超えている方もいらっ
しゃいますし、私が逆の立場だったら、引
退近くになって新しいシステムを1から覚
えるのは気が進まないでしょう。
ちょうどいい潮時だから自分も辞めます、
となるかもしれません。
見た目の売上は少し上乗せされるかもしれ
ませんが、相乗効果は限定的で課題山積。
やはり見送ることにしました。
結果、うちが買収することは見送りました
が、何らかの形でこちらの先生は引退され
ることになります。
これが全国規模で起こっているわけで、私
がいるのは競合の半分が近々退出する市場
だということになります。
少子化による参入減も続いていますから、
一見ブルーオーシャン。
でも、同じことがお客様である中小企業に
も起こっていますから、顧客数も減少傾向
にあるはず。
マクロ的にはどうなんだろう、と考えたり
しています。
団塊の世代の引退によって中小企業のM&
A市場は、もう何年も前から活況を呈して
きました。
これと同じ波が、少し遅れて会計事務所業
界にも訪れていて、直面しているところで
す。
かつては、M&Aはお客様のところで起こ
る話でしたが、自分の身の回りでも。
AIの影響が言われていますが、それとは
まったく違う種類の大きな環境変化の存在
を改めて認識しています。
■まとめ
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無縁だった私の身近にもM&Aの波が来て
います。
■編集後記
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今日は3月15日。
暦の関係で今年は16日(月)になってい
ますが、所得税の確定申告期限です。
他の事務所さんよりは1人当たりの件数を
抑えているとはいえ、事務所全体では数百
件。
これがこの時期に集中するので、ひやりと
する話、ひやりで済まなかった話もこの時
期集中します。
その中には、自分が直接担当していてもや
らかしたであろうものがありますから、私
自身偉そうに「何をやっているんだ!」と
言える立場でもありません。
そのため、気をつけていても引っかかるこ
とはあるのだから、問題はすぐに報告して
ください、と先日の朝礼で伝えたところで
す。







