第183回 マルサが来た話

  • レポート
  • 2020.09.30

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~成功の研究~
知って得する起業とビジネスのヒント

─────────────── 第270号

多様なビジネスの現場に深くかかわる公認
会計士・税理士の立場で、見たこと・得た
知識・感じたことを、特に起業を志す人や
スモールビジネスの経営者の成功につなが
るよう、楽しく・分かりやすくお届けしま
す。
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目次
■今回のテーマ:マルサが来た話

■まとめ
■編集後記
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国税局査察部、通称マルサ。

一般人でも恐れとともに知る名前だと思い
ます。

ただ、実際に接したことがある人はほとん
どいないのではないでしょうか。

私たちが税理士業務をしていても普段はま
ず接することはありません。

税理士は税務調査に立ち会いますが、通常
は所轄の税務署の調査。

たまに国税局の調査もありますが、
大きな会社の場合・・・調査部
少しやらかした場合
      ・・・課税部(資料調査課)
となり、荒っぽいものもありますが、あく
までも任意の調査です。

悪い結果が出ても重加算税を納めて終わり。

でも、査察部のは令状をもって行う強制調
査です。
目的も違っています。

そのことは下記の職員募集要項にも出てい
ます。
https://www.nta.go.jp/about/recruitment/jimukei/content/pdf/2020.pdf
https://www.nta.go.jp/about/recruitment/kokusen/saiyopamph/pdf/all.pdf

しかしこれらパンフレット。
なんともきれい、さわやかに作られていま
すね。

これだけ見たら私も税務職員になりたくな
りますが、そこにさらっと書いてあります。

「国税局査察部は悪質な脱税者を検察官へ
の告発によって懲役や罰金などの刑罰を科
す目的があり、「情報担当」と「調査担当
」の2つに分かれます。」

要は、刑罰を科す目的で犯罪の捜査をやっ
ているわけで、税理士の立会はできません。
普段接しないわけです。

そんなところからうちの事務所に電話があ
りました。
(今年の話ではありません)
取り次いだ社員に聞き返しましたが、査察
部と名乗っているとのこと。

実際に出るとたしかに
「東京国税局査察部の○○です。」とのこ
とでした。

詳細は当日話すが、話を聞きたいので事務
所に行かせてくれないかとのことでした。

そんなことだけ言われても気になるので何
を聞きに来るのか教えてもらいました。

すると、私たちの業界の一部の事務所が接
する、ある取引についての話でした。

あぁなんだ、びっくりした。
実際お話できることがあるのでどうぞ、と
言いました。

後日、約束通り二人でやって来ました。
名刺はお渡しできないのでご容赦を、と、
たしか身分証を提示したと思います。

そこで知る限りのお話をして少し雑談とな
りました。

そこで彼らの働き方について話が及びまし
た。

上記パンフレットに「ワークライフバラン
ス」の項がありますが、査察部においては、
働き方改革は道半ばのようす。

ただ、悪人を追い詰めていく、という使命
感・達成感は、普通の組織では得られない
ものがありそうだな、と思いました。

刑事などのそれに近いのかもしれません。

上記パンフレットでも、先輩職員の言葉と
して
「裁判官の許可状が発行されるまでに、綿
密で詳細な調査と情報分析を重なるため、
膨大な時間がかかります。しかし、調査や
情報分析でたどり着いたとおりの結果が出
たときの達成感は何事にも代えがたいもの
があります。」
とありました。

■まとめ
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マルサが事務所に来て、お話をしました。

■編集後記
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以前ご紹介した、私も講演予定だった国際
コインランドリーEXPO(大阪)は開催中止
となりました。

http://iclexpo.com/seminar/

(私は、ページ中段、セミナーA-11に出て
います。)

先月ご連絡をいただいたのですが、コロナ
のせいで悔しいけどしかたないとのこと。

私自身の被害は書きかけの原稿くらい。

でも、主催会社さんはもちろん、出展予定
で販促グッズを手配していた会社さんもあ
るでしょうし、ブースのデザインや施工を
する会社さん、キャストを出す会社さん、
それぞれが被害を被ったであろうことを思
うとなんとも言えません。

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