第225回 更正の請求

  • レポート
  • 2024.03.31

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せっかく税理士が書いているのですから、
この関連で、似てるけれどもまったく違う
んだよ、ということを1つお知らせします。

それは一度出した申告書を訂正する場合。

一般には、修正申告をする、と言うことが
多いですね。
新聞等でも「●●社は、東京国税局の税務
調査を受けて、修正申告書を提出し、●億
円を追加で納付した。」といった感じで報
道されたりします。

でも、「修正申告」をするのは、
所得が増える、要は当初の申告よりも利益
が多かった、税金をもっと払うべきだった
という場合だけです。

では、逆の場合はどうなのか。
当初の申告よりも利益はもっと少なかった、
税金を払いすぎた、という場合です。
この場合は、「更正の請求」という手段に
なります。

単に呼び方が違うだけでなく、扱いもかな
り違っています。

「修正申告」は税務署が簡単に受け取って
くれます。

不足税額があったら納付してくれれば結構、
加算税・延滞税があれば後で納付書を送っ
ときます、という程度のライトな感じ。
通常は、税務署の人と話すこともありませ
ん。

一方これが「更正の請求」になるとどうか。
訂正方向のプラスとマイナスが変わるだけ
のはずですが、そうなりません。

「請求」というくらいですから、そのまま
受け取るかどうかは税務署に委ねられます。
特に税金の還付がある場合、かなり高い確
率で電話がかかってきて追加資料の提出を
求められたり、場合によっては実地調査に
まで至ることもあります。

私の実体験でも、期末在庫のカウントを間
違えたものに対して「更正の請求」を出し
たら、2日がかりで実地の税務調査が行わ
れたことがありました。
結果的にはその通り返してくれましたが、
その件に絞った調査とはいえ、税務調査を
受けるのはかなりの負担です。

つまり「更正の請求」は、出す方も調査に
耐えられる資料を準備し、覚悟をしておく
必要があります。

そのため、以下はテクニックというほどの
ものではありませんが、訂正が入りそうな
場合の当初申告のポイント。
(ただし、私見です。)

たとえば、何らかの事情で申告期限内に確
定した請求書が揃わないということがあり
ます。
遅くとも1カ月以内には確定するのだが、
4,500万か5,000万になる。
この場合、当初どちらで計上するか。

確定額が違った場合の訂正のインパクトを
考慮するわけです。

費用が確定前後で
(A)前:5,000万→後:4,500万
(B)前:4,500万→後:5,000万
だったら、
どちらがスムーズに訂正できるか。

同じ500万ですが、(A)は利益がプラスに
動くので「修正申告」。
一方(B)はマイナスに動くので「更正の
請求」です。

お察しの通り、「修正申告」になる(A)
がスムーズ。

デメリットはないわけではなく、利息に相
当する延滞税は発生するのですが、自主修
正なので加算税は発生しません。

一方、(B)だと「更正の請求」となって、
続く税務署対応が生じます。

そう考えると(A)の5,000万で計上して、
もし4,500万で確定したら修正申告をしまし
ょうか、という判断になるわけです。


以上、修正申告と更正の請求
多くの方がご存じないのは、特に知らなく
ても差し支えないからなのだと思いますが、
知ってて損はないだろう、と思いご紹介し
ました。


■まとめ
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同じ訂正でも、プラス方向かマイナス方
向かで、
「修正申告」と「更正の請求」が変わる。

■編集後記
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明日は4月1日
うちにも新卒入社の社員が入ってきます。

こちらにとっては20年以上続く恒例行事。

またこの時期か、
ですが、

当人たちにとっては新卒入社は今回限りの
特別の機会です。

彼らの気持ちを想像しつつ、気を引き締め
ていきます。


なおその一方で、これも毎年のことですが、
先日、就活サイト会社と2026年3月卒向け
の企画説明を受けて契約しました。

再来年の4月入社に備えて今から準備です。
ちょっとやれやれ。