第247回 『勝負眼』と『運』

  • レポート
  • 2026.01.15

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ギャンブルがテーマと思ったかもしれませ
んが、最近読んだ二冊のタイトルです。

『勝負眼』は、
 サイバーマーケティング藤田社長著
『運』は、
 ドン・キホーテ安田会長著

なお、『運』は『勝負眼』の中で紹介され
ています。

お二人ともお若い頃(藤田さんは今でもで
すが)、麻雀で真剣勝負を繰り広げられ、
その後会社経営で成功されてきました。

どちらも若い頃のどうにもならない状態か
ら起業して、それを誰もが知る巨大企業に
育てて来られたわけですが、その過程で得
られた知見や境地が明らかにされています。

読み物としてもおもしろく、経営書として
も参考となる言葉の数々がありました。
そのほんの一部を抜粋します。


『勝負眼』藤田晋著より-----
私のような50代も飽食の時代に生まれ育ち、
満たされた生活を送ってきて、それ以上の
何かを求めるようなモチベーションはたい
して高くない。
だから、なんらかの夢や理想を掲げて頑張
るのではなく、失敗したり諦めたりしたら
仲間に迷惑がかかる、今の仕事を失う、恥
をかく、などのイメージを喚起するのがマ
ネジメントの正解なのだと考えてきた。

営業のアルバイトをしていた大学生の頃、
上司から勧められ、デール・カーネギー著
『人を動かす』を読んだ。(略)こう書い
てある。「相手にしゃべらせる」「聞き上
手になる」「思いつかせる」。これが相手
を説得するための原則だという。驚くこと
に、自分はほとんど喋らなくてもいいとい
うことだ。

私も会社を起業したばかりの20代の頃はイ
ケイケどんどんで、前に出ることしか考え
ていなかった。だけど「撤退戦」の大切さ
に気づけたからこそ、長く生き残れたのだ
と思う。
「サンクコスト」という回収不可能なコス
トを表す言葉があるけど、人生においても
それまでに費やした労力やお金がもったい
ないという理由で判断を間違える人は本当
に多い。

優秀な社員たちがどんなに一生懸命働いた
としても、トップがアホだとどうしようも
ない。意思決定を間違えていれば全てが水
の泡だ。タイミングを逃したらダメ、誰か
に騙されたらダメ、情報に踊らされてもダ
メ、シンプルにセンスがない人もいる。
しかも、その意思決定が正しかったかどう
かがすぐには分からないから厄介だ。間違
っていても、短期的には耳あたりの良い言
葉で誤魔化すこともできる。しかし、長い
年月では必ず厳しい現実となって目の前に
現れるのだ。
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『運』安田隆夫著より-----
経営者の一歩より社員の半歩

私の成功哲学を挙げるとすれば、「主語の
転換」こそが最大のキーワードとなるだろ
う。私はこの「主語の転換」を駆使するこ
とで、人生やビジネスにおいて運と活路が
開け、豊かな果実を享受し続けることがで
きた。

当社では、いくら仕事が出来ても、職位に
ふさわしい人望と徳望が備わっていなけれ
ば上司として評価されることはない。

周囲の人々に興味をもって理解し、優しさ
と共感を見せることが、良運を招く最も効
果的な方法なのだ。
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なお、お二人がさりげなく語っていた共通
のことがありました。
嫉妬は恐い。気をつけろ、と。
藤田社長は若くして上場し、IT業界の寵児
ともてはやされた一方で、ものすごいバッ
シングを受けました。
安田会長は店舗拡大時に住民運動とマスコ
ミにものすごく叩かれました。


そして、根底にあるお二人の現在の共通点。
謙虚であろうと心がけているようにお見受
けしました。

偉そうにするな、いいことないぞ、と言わ
れた気がします。

上記は本当に抜粋です。
『運』には、本編で随時参照され、以下に
紹介されているドンキの経営理念「源流」
が収録されています。
https://ppih.co.jp/corp/philosophy/
https://ppih.co.jp/sustainability/materiality5/corporate_ethics_behavior/
最初、どこかで売っているのだろうか、と
思って読んでいたら巻末にありました。

皆さんもご自身ですべて読むと良いと思い
ます。


■まとめ
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『勝負眼』と『運』、とても参考になりま
した。


■編集後記
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藤田社長は馬主としても有名です。

昨年は持ち馬フォーエバーヤングがサウジ
カップに勝って15億円。
JRA年度代表馬にもなっています。

それ以外にもシンエンペラー、エリキング、
ボンドガール等の活躍馬がいて、さぞかし
うまいこといっているのだろうと思ってい
ましたが、『勝負眼』に次のようなことが
書いてありました。

「儲かっているなと思う人が多いと思うけ
ど、実は全く儲かってはいない。私は馬の
購入金額だけでも累積で100億円以上を投じ
ているからだ。」
「所有頭数はもう100頭くらいになる。」

100頭いれば月の維持費だけでも7~8千万
円くらいかかるでしょうから、馬主である
ことは、藤田さんにとっても易しい世界で
はないようです。