(メルマガ)税務調査が変わる?

  • レポート
  • 2012.11.15

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~成功の研究~
知って得する起業とビジネスのヒント

────────────────第81号

多様なビジネスの現場に深くかかわる公認
会計士・税理士の立場で、見たこと・得た
知識・感じたことを、特に起業を志す人や
スモールビジネスの経営者の成功につなが
るよう、楽しく・分かりやすくお届けしま
す。

なお、筆者執筆中の(株)ASC・中村会
計のHPのASCレポート
(http://www.asc-report.jp/)との関係
は次の通りです。
1)月末:ASCレポートの一部要約版
2)月中:メルマガのオリジナル
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目次
■今回のテーマ:税務調査が変わる?
■まとめ
■編集後記
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■税務調査が変わる?
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来年1月からの税務調査手続が変わること
になっています。

経験された方はお分かりでしょうが、これ
までの調査は良くも悪くもなぁなぁの部分
がありました。

電話で調査依頼が来る。
社長と相談して○日からの2日間と決まる

それを調査官に電話で伝える。
放っておくとそこで
「ではよろしくお願いします。」となって
当日を迎えてしまいます。

そこでこちらから、
「当日は何人で見えますか?」
「対象期間と税目は?」
などと聞くと

2人で過去3期分
まぁ法人・消費・源泉、それと印紙ですか
ね。
といったことが追加されます。

法人○部門の○○さん、ということはわか
るので税務職員名簿で職位等を見る、とい
うことがせいぜいでした。
それも直前に異動があったりすると職員名
簿でも特定できません。

さらに、確かめたはずが
・2人で来るはずが、3人になる。
(あるいは翌日3人になる。)
・初日に来た人の代わりに2日目に違う人
が来る。
・身分証は見せるが名刺を出さないので誰
か良くわからない。
・対象外の関連法人や、代表者個人を深く
見始める。
ということも少なくありませんでした。

しかし今後は日時・場所・目的・税目・期
間・書類・担当職員の氏名等がすべて事前
に通知されることになりました。
また、それを超えた調査はできなくなりま
した。

調査終了後も、これまではすべて口頭で話
が進み(税務署側からはセキュリティの関
係ということで基本的にFAXも送られて
きません。)、こちらから出す修正申告、
それも出さない場合は電話が来て終わり、
という感じになっていましたが、これも最
後に文書化されることとなりました。

要は、調査官はこれまで以上の責任感をも
って対応しなければいけなくなったという
ことです。

「納税者の権利が守られる。」
歓迎する声をよく聞きますが、私は必ずし
も良いことばかりではないと思っています

これまでは税務署側になぁなぁの部分があ
ったのと同じように、こちら側にも融通が
効く部分があったように思うからです。

逆に考えると、そのような手続を経てやっ
てくる調査は、こちらもこれまで以上に気
を引き締めて対応しなければいけません。

つまり、調査はこれまで以上に真剣勝負に
なる、と考えるべきかもしれません。

■まとめ
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来年1月から納税者の権利保護の手続が始
まるが、油断すべきではない。

 

■編集後記
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・2人で来るはずが、3人、4人になる。
(あるいは翌日3人、4人になる。)
・初日に来た人の代わりに2日目に違う人
が来る。
・身分証は見せるが名刺を出さないので誰
か良くわからない。
さらに
・初日に来た人に話したことを2日目の人
に最初から説明しなければならない。
・態度が悪くて社長を怒らせてしまうこと
が多い。
というのは、過去にも同様のことを書きま
したが、いくぶん埼玉の調査に多いように
思います。

都内周辺だと、東京神奈川千葉は東京国税
局ですが、埼玉が関東信越国税局になって
いて、どうもこの風土の違いのようで、私
自身、埼玉の調査立会は若干憂鬱になりま
す。

なお、これは税理士側だけでなく、税務署
側にも暗黙に認識があるようです。
ある地域で立ち会った調査の調査官との雑
談で、そうした噂を彼らも聞いている旨言
っていましたから。
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