第216回 組織化に必要なもの
- レポート
- 2023.06.30
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商売柄、お客様である社長から、従業員さ
んに支給する給与や賞与の決定に相談を受
けることがあります。
内容としては
・今度の昇給をどうしようか
・こんな手当を出そうと思う。
・賞与はこのぐらいを考えている。
どう思います?
妥当でしょうか?
他社さんはどうしているんですか?
それを考えるきっかけで多いのは
・会社に臨時収入等、良いことがあった
・社長のマインドが高まるできごとがあっ
た
・給与が低いと文句を言われた
と様々のようです。
これについて、私から、その具体的金額に
高い安いの感覚をお伝えすることはもちろ
んあるのですが、その前に必ずお聞きして
いるのは、
「支給基準は明確ですか」
つまり
・次回同じことがあったら同じように支給
するのですか
・次回同じことがなければ支給しないので
すか
ということです。
今回の昇給、手当、賞与は、持続可能なル
ールの元に決定しているのかどうか。
なぜなら、これが組織運営に極めて重要だ
からです。
今年は賞与を●円出した。
それはなぜ●円なのかを説明可能であれば
ベスト。
たとえば全社業績が●円改善したから、そ
の●%相当として●円を賞与にする。
それならOKです。
来年改善しなければ0円ですから。
そのあたりを曖昧にしたまま、
今年は調子が良いから、これまで一度もあ
げなかった賞与を一律1人●十万あげるこ
とにした、とやるとどうなるか。
その時はもちろん皆さん喜んでくれます。
社長も感謝されるでしょう。
御礼を言われるかもしれません。
でも感謝されるのはその時が最後です。
次の年から当たり前になりますから。
翌年、
昨年並みに調子良かったから今年も1人●
十万あげた。
みんな当たり前の顔をして受け取る。
昨年はお礼を言われたりしたけど今年は何
も言われなかった。
さらにその翌年。
今年は調子が悪い。
賞与を出すのは止めよう。
あれ待てよ。
皆、今年も●十万もらえると思っているぞ。
出さなかったら不満が出そうだ、どうしよ
う。
となります。
手当や休みも同様。
思い付きでやり始めると、社長以外誰もさ
われない人事給与体系ができあがってしま
います。
秘密という以前に、例外ばかりでシステム
に載せることができません。
以前、給与・勤怠管理システムの開発・販
売会社の社長に話を伺ったことがあります。
小さな会社ほどローカルルールが多いのだ
とか。
極端なケースでは、5人の会社に5通りの
休暇の取り方・残業や給与計算の方法があ
るとのことでした。
逆に人数が増えてくるにつれてその傾向は
なくなるのだそうです。
まぁ当たり前ですね。
100人の会社に100通りの取扱などできませ
んから。
小さな組織を大きくしようとするときには、
各種取扱を考えるにあたって、
・他への適用可能かという汎用性
・将来に適用可能かという持続可能性
に配慮しなければいけません。
言い換えると、トップとそれを支える幹部
の人は、これに照らして、
意思決定にあたって常に、
自分は将来参照されるかもしれない「前例
を作っている」という意識が必要なのだと
思います。
■まとめ
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組織化にあたっては
・汎用性・持続可能性への配慮
・前例を作っているという意識
が重要ではないか。
■編集後記
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久しぶりに風邪をひきました。
コロナが始まってからは一度もひかなかっ
たので3年ぶりくらいに。
手洗い・うがいは変わらずしていますから、
マスクをしなくなったからなのでしょうか。
マスクって同調圧力対策以外にもやはり意
味あるんですね。
倦怠感、その後軽い喉痛・鼻水と移行し、
その後行ったクリニックでは喉が少し赤く
なっていますよ、熱もないしコロナではな
いですがウィルス、要は風邪、と言われ薬
をもらい、治りました。
こう書くと簡単なのですが、当初3、4日続
いた倦怠感は結構ひどく、何をする気も起
きません。
男性にも更年期があるというがこれか、と
思ったほど。
単なる風邪で良かったです。