(メルマガ)KPMGニューヨーク事務所

  • レポート
  • 2024.05.15

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2025新卒者への内定出しが終わりました。

そもそも新卒採用業務は事務所の繁忙期に
重なるので、暇なのは私くらい。

一次面接を幹部メンバーにお願いしていま
すが、それ以外の大部分を自ずと私が対応
しております。

求人原稿の手配やダイレクトメッセージ、
面接日程の調整、学生さんとの腹の探り合
いのようなところまで。
(なお、トップ自ら全部やっているのは組
織が未熟なゆえなので要修正の課題です)

その過程で入社に至ることがある一方、辞
退を受けることもあるわけですが、先日少
し触れた通り、その辞退が、会計業界もう
ちの事務所も十分研究した準備万端の人か
らだったりします。

私がいつ受けたか忘れたようなインタビュ
ー記事・動画まで見ていて、
「かつてあぁおっしゃってましたが現在改
めていかがですか」とか聞かれれば、
あぁこの人はうちへの関心が高いな、とか
考えてしまうわけです。

何も調べず・考えずに応募してくる人もい
る中で、その差は歴然。

そのような人からの辞退を受けると、
え?
と思う一方、同時にあったいくつかのマイ
ナスのサインを思い出して、これは「やは
り」でもあったな、と納得したりしていま
す。


じゃあ、そのような辞退を受けて腹立たし
く思ったりするのか。
実は思いません。

自分もかつて似たようなことをしたことが
ありますから。

というか、自分は、振り返るともっとお恥
ずかしい辞退をしたことがありますから。

大学院修了後はどうしようかな、と考え始
めた頃のこと。
つまり、23~24歳の頃。

公認会計士試験合格後なので就職先として
は自ずとそっち系になるわけですが、その
1つにアメリカの会計事務所がありました。

KPMGニューヨーク事務所
現地での会計監査業務
年俸はドル建て
当時の円換算でもまぁまぁだった記憶があ
ります。

KPMGは今も世界4大会計事務所の一角
を占め、業界内ではピートマーウィックと
か単にピートとか呼ぶこともあります。

日本事務所で選考があって、合格したらニ
ューヨークに渡る。
という流れでした。

ニューヨーク。
素敵だ。
なんか格好良い。

と受けることに。
英語の履歴書を出し、一次面接は通過しま
した。

次は二次面接。
二次は、大きな白人男性による英語での面
接でした。

旅の英会話くらいしかできないくせに、度
胸と根拠のない自信に満ち溢れていたので、
良い感じで終了。

たぶん、当時はどこに出ても自信過剰でし
たから、できる人に見えたかもしれません。

ほどなくして合格の連絡を受け、ニューヨ
ークに行くまでの打合せをする日が決まり
ました。

ただ、その時初めて実際にニューヨークに
行くことを現実のものとして考え始めまし
た。
それなりに快適な日本の生活や人間関係を
捨ててまで行くのか。

周囲にこの話をすると、賛成は多いものの、
ちょっと待てと強く言われることもある。

そのうち、あれ、別にそんなに行きたくな
いぞ。
と思い始めました。

でも今断ったらさすがに格好悪いよな、と
か真剣に考え、悩みました。
誰に迷惑をかける、とかではなく、この思
考自体が自分勝手ですが、当時は万事その
調子でした。

そして結局、打合せの前日。
窓口だった日本事務所の中堅会計士の方に
お電話しました。

やはり行きたくなくなったので、すみませ
ん、と。

あきれた声で、「ああわかりました」とだ
け言われてガチャンと切られました。

当然ですよね。
最近の若者は、と思われたかもしれません。
いや、思われたでしょう。

これに関連して言うと、
自分がそんな調子でしたから、
最近の若者は内向き志向で海外留学が減り、
よろしくない。
という論調を見かけることがありますが、
まぁ良くないけど、そうだよね、自分だっ
てそうだったから。
と思ったりします。

要は「今の若者」をどうこう言う資格が私
にはありません。

以上、昔話でした。

なお、この件、あの時行けば良かったと後
悔しても良さそうな話ですが、実はまった
くといって後悔していません。

行っていたら、多少は英語が上達したかも
しれませんが、
今お付き合いのある人達のほぼ全員とお会
いすることはできなかったと思うからです。

■まとめ
___________________

「今の若者」をどうこう言う資格が、
ろくでもない若者だった私にはありません。

■編集後記
___________________

いつも偉そうなことを書いておきながら、
今回のように振り返るとこれまで行き当た
りばったりです。

そもそも公認会計士試験を受けることにな
ったのもかなり雑な経緯で、そこに崇高な
志が最初からあったかというとそうでもな
く。。。

この話はまたいずれさせてください。