第107回 社長列伝(4)詐欺師との戦い

  • レポート
  • 2014.05.31

今回は以前何回か書いた「社長列伝」シリーズの4回目として。

過去の社長列伝には

銀座決戦
https://www.ascinc.co.jp/report/342/
カードカウンター(メルマガのみ)
https://www.ascinc.co.jp/report/1005/
潜入捜査官
https://www.ascinc.co.jp/report/358/

 

がありますのでそちらをご覧ください。

さて、今回は私共のお客様で、ご実家が東海地方の社長(女性)のお話。
その方から先日、高齢のお父様を狙う詐欺グループとの戦いの話を伺いました。

昨年も途中経過を伺っていましたが、既に被害は○千万円。
グループは、緩やかなネットワークを作って徹底的にターゲットを狙うのだそうです。

社長のご実家の場合、
・投資会社
・不動産屋
・牛乳屋
・警備会社の警備員
・廃品回収業者
・子犬を譲ってくれる親切な人
・レストランの経営者
・弁護士

基本は投資詐欺や価値のない商品を高く売りつける手口だそうですが、紐解くとこれらの人すべてがグルだったとのこと。

普通、投資会社と不動産屋ぐらいは警戒しますが、そこから下は警戒しませんね。

しかし、離れて暮らすお嬢さんがいない間を狙って様々なアプローチをしてくる。

様子を探るために牛乳屋がスポットで雇われていた。

同行を頼んだ警備会社の社員が、なぜか途中から無料で良いと言って私的に入ってきて、集合場所もあえて警備会社の場所を外してくる。

廃品回収業者がやたらに家に上がって父に接触してくる。

自分が手なずけた犬に歓迎を受けながら話を進める。

拠点の1つと思われる近所の人も不審がる妙なレストラン。
そこには父親が売りつけられたものと同じ体験用の商品が。

登場する弁護士もあちら寄りだし、地元警察に被害届を出したら「コピーは取りました」とあえて強調して原本は返され、父親の話も一切聞かれない。
(後日、県警レベルに相談したら、改めてじっくりと聴取が行われたそうです)

被害者は多くいることがわかったがほとんどが高齢者で泣き寝入り。

誰が味方かわからない映画のような世界で、孤軍奮闘で事実を追及し、裁判まで持ち込んでの戦い。
社長ご自身が体調を崩すほどの数年間だったようです。

勝つには勝ったが取り返すまでには至らない。
取り返せるような状態の財産を彼らはキープしないのだそうです。

殺されるようなことはなかったけど、今までの自分がいかに無防備だったか思い知った、とのこと。

確かに恐いです。

私もそこそこのおじさんになって、世の中のことが分かったつもりになっていましたが、気をつけようと思いました。

振り込め詐欺ばかりが詐欺じゃありません。
ご覧の皆さん、ご実家のご両親ともどもご注意ください。

*********************** まとめ *****************************

振り込め詐欺ばかりが詐欺じゃない。
身近にある危険にご注意を。

*********************** あとがき ***************************

先日小学校1年生の息子と、ロボットセミナーに参加してきました。
近所の芝浦工大のロボット研究室主催。
http://extension-programs.shibaura-it.ac.jp/rs/778.php

教授のご説明をいただいた後に、制作スタート。
相撲に類似した対戦用ロボットです。

そもそも子供向けだろうし、学生さんの応援もたくさんいらっしゃっていたので高をくくっていました。

しかし、意外に大変。
まずはギアを8枚、モーターを2個使うギヤボックスを最初から作ります。
途中から子供そっちのけでドライバーやニッパを持って制作することに。

私は多少こうしたことに慣れているので良かったですが、特にお母さんが来ている組は苦労されていました。

とはいえ、こんな状況も織り込み済みだったようで、最後には皆さん完成してほっと一息。

次回はこれで対戦ですよ、ルールはこんな感じですから練習してきてくださいね、というご案内でした。

これがきっかけで同大学に進学する学生さんも少なくないようで、親子ともども満足して帰ってきました。